解決志向アプローチ入門講座

2017年7月9日(日)つくば市で実施しました。

 つくば市の研究学園駅から徒歩10分程度の所にある、Atelier como というレンタルスペースをお借りして、「解決志向アプローチ入門講座」を行いました。参加者は、9名でした。また、今回の講座は学校心理士資格の資格更新ポイントB1(1ポイント)として認められました。講座でとりあげた「解決志向アプローチ」については、「解決志向アプローチの考え方」のページをご参照下さい。

 

 今回の講座では、講義を聞いてもらうだけではなく、面接のデモンストレーションや演習、実習(ロールプレイ)など、体験しながら学ぶことを大切に行いました。本を読むだけでは分からない、ことを体験を通して学んでいただけるように工夫しました。

 まず、面接のデモンストレーションを行い、解決志向アプローチを使った対話の例を参加者の皆様に見てもらいました。本や論文に出ている事例研究では、実際のやりとりや実際の質問方法などは、なかなか具体的に分からないものです。デモンストレーションを見てもらうことが、解決志向アプローチ特有の質問法を感じ取っていただくことにも役立つと考えたからです、

 私がカウンセラー役となり、参加者からお一人募ってクライエント役をやっていただきました。解決像を(概ね)構築して、スケーリングクエスチョンを使ってみたところで、15分程度の時間が経過して、デモンストレーションを終えました。解決像について一緒に考えるプロセスや、スケーリングをするプロセスで、クライエント役の人が前向きになり、自然と「解決像」に近づいていっていることを観察していた参加者の皆さんが気づいてくれたようです。

 

 その後の演習、実習では「解決像を構築する」「スケーリングクエスチョン」の2つの内容を中心として進めました。「解決像」は解決志向アプローチの最も大切なところだと思いますが、一番、分かりにくいところでもあると思います。今までに習慣化している「問題」や「悩み」、それらの「原因」に目を向けるという思考プロセスが邪魔をしてしまうからだと思います。そこで、今回は「解決像」について一通り解説した後に、簡単な事例をもとにして解決像を構築していく演習を小グループで行いました。「問題」や「原因」ではなく、しかも「解決策」でもなく、「解決像」を一緒に構築していくということを体感していていただけたように思います。

 

スケーリングクエスチョン」については、質問の仕方や言い回しなどについて説明した後に、ロールプレイの実習を行いました。3人一組で聴き手、話し手、観察者の役割をとってもらい、聴き手には、少々強引でもスケーリングクエスチョンを使ってみるということで、ロールプレイを行いました。解決志向アプローチには特有の質問法がありますが、使ってみると少しずつ身についてくると思います。強引でも使ってみることが、自分の気づきにつながるものです。今回は、ロールプレイですから失敗しても、練習なので問題はありません。だからこそ、いつもは使わない質問法を使ってみることが大切なのです。苦労した聴き手の方もいらっしゃったようですが、その後の振り返りやディスカッションでは有意義な話し合いができました。

 

 新幹線を使って愛知から来て下さった方、高速道路を使って福島から来て下さった方、茨城県内からも1時間以上かけて来て下さった方など、わざわざ遠くから来て下さった方が多く、驚きと感謝の気持ちでいっぱいです。また、2017年10月29日(日)には同じ会場をお借りして、「解決志向アプローチ入門講座 その2」を行う計画です。内容は、「関係のアセスメント」、「リソース」、「コンプリメント」を考えています。「リソース」は解決志向アプローチのなかでは、「解決像」に次いで重要な概念だと(私は)思っております。また、実習や演習をおこなって、実りのある講座を行おうと思います。

 

 

解決志向アプローチ入門講座の参加者の皆さんの感想

許可をいただいた方の感想を紹介させていただきます。

 

貴重な時間を皆さんと過ごせてとても良かったです。限られた時間の中でどうしたらクライエントに寄り添えるか悩むことが多かったので、さらに自分で実践する中で学んでいきたいと思います。また参加出来たらと思います。

 

現場で使える技術や考え方を学ぶことができ、大変有意義な研修になりました。ぜひ次回も勉強させていただきたいと思います。ありがとうございました。

 

すべて理解できたわけではないので、帰ってしっかり復習します。自分の内で理解して消化できないと、すらっと使えないことが多いので・・・。解決志向アプローチは、聴く方も話す方も分かりやすく?できるのかなと思ったので、マスターしたいです!

 

解決像を構築していけるように、今日聴いた話を参考にしていきたいです。

 

何となくわかったつもりになっていたことが、わかっていないことに気づいたり、わかろうとしてもなかなかわからないことがロールプレイで明らかになって、おもしろかったです。また、随所で質問や感想を聞いてくれたのも、理解の深まりを助けてくれました。ありがとうございました。

 

普段研修会などに参加しても、なかなか意見を言ったり質問をしたりできないのですが、今回の講座はリラックスした楽しい雰囲気の中で、積極的に学ぶことができました。早速仕事にも活かしていきたいと思います.。本日は、ありがとうございました。

 

あっという間に時間が過ぎました。とても興味深い話をたくさん聞くことができ、貴重な時間となりました。スタッフ育成に関わる仕事をしている中で、マイナス思考にどう対応するか、いつも考えるのですが、解決像についてイメージをふくらませる機会を取ってみようと思います。楽しかったです。ありがとうございました。

 

解決志向アプローチという言葉は聞いたことがありましたが、実際に質問の仕方(スケーリング等)や解決像のえがき方などを体験することで、より身近に感じ、「やってみたい!」という意欲につなげることができました。また、機会があれば参加してみたいです。ありがとうございました。

 

 

解決志向アプローチ入門講座についての参加者の皆さんの評価

研修は分かりやすかった

 あてはまる    :8名

 ややあてはまる  :1名

 どちらともいえない:0名

 ややあてはまらない:0名

 あてはまらない  :0名

 

現場で役に立つと思う

 あてはまる    :9名

 ややあてはまる  :0名

 どちらともいえない:0名

 ややあてはまらない:0名

 あてはまらない  :0名

 

 

解決志向アプローチ入門講座その2を行います

2017年10月29日に、つくば市の研究学園駅から徒歩10分程度の所にある、Atelier como というレンタルスペースをお借りして、「解決志向アプローチ入門講座 その2」を行います。定員は9名です。学校心理士資格の資格更新ポイントB1(1ポイント)として申請します。

 今回(第2回目)は、関係のアセスメント」「リソースコンプリメント」について講座を行います。特に、リソースは解決志向アプローチでは、「解決像の構築」に次いで重要な視点だと思います。演習や実習を通して、しっかり学んでいけるように工夫したいと思っております。

 8月1日から、パスマーケットでチケットを販売いたします。下のボタンをクリックしてご覧下さい。第1回目に参加されていない方でも参加は歓迎です。