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小学校2年生の登校しぶり・不登校への家庭でのサポート

 

 小学校1年生の時には元気に学校に通っていたのに、2年生になったら急に学校に行きづらくなってしまうことがあります。保護者様は、お子様の急な変化に驚いてしまって、心配になるのも自然だと思います。どんなふうにサポートしたら良いか非常に迷うことが多いと思います。

 

 

小学生の男の子

学校に無理に行かせた方が良いか迷いますね

 

 今まで普通に通えていたわけですから、頑張らせて学校へ行かせる方が良いのではないかと思う保護者の方も多いと思います。また、小学校2年生ぐらいのお子様の場合、親が無理矢理登校させることも不可能ではないため、無理にでも行かせた方が良いと思うかたも多いかもしれません。

 

 実際、朝は行きしぶった時に、無理に行かせると学校では普通に過ごしてくることも多いようです。担任の先生から「楽しそうにしてましたよ」「いつもと変わりありませんでした」などと報告があることも多いかもしれません。こういったことがあると、余計に無理にでも行かせる方が良いのではないかと迷います。

 

 小学校低学年のお子様の場合、家に一人で置いておくわけにも行かないため、なかなか休ませることも難しいと思います。学校を休ませてあげたいと思っても、お仕事の都合で難しい場合も多いと思います。そのため、無理をさせてでも学校へ行かせたいというのは、保護者様としては自然なことだと思います。

 

 

 こういったことがあるため、学校に無理にでも行かせた方が良いのではないかと思うのは保護者様としては自然なことだと思います。

 

負担を軽減することを第一に考えてください

 

 小学校低学年のお子様の場合、学校をお休みさせられるかどうかはお仕事の都合やご家庭の事情にも寄りますので、一概には言えません。ただ、間違いなく言えることは、お子様の心理的な負担を軽くすることを第一に考えるようにしていただきたいと思います。

 

 学校へ行ったら楽しそうに過ごしている場合でも、心理的な負担が大きい場合があります。楽しい活動でも心理的には色々と疲れてしまうことも多いと思います。一般的に学校では、明るく元気に活動することが求められています。のんびりすることやリラックスすることはあまり重視されていません。そのため、子どもたちは疲れをためがちだと思います。

 

 こういったことを踏まえると、学校に行きづらい状況になっている場合、学校の負担感が非常に大きくなっていると考えられますので、ご家庭では負担を軽減することを第一に考えると良いと思います。

 

 例えば、朝に登校班で登校するのではなく、学校まで送っていってあげるのも良い方法だと思います。また、用事をつくって早めにお迎えに行ってあげるのも良い方法だと思います。担任の先生と打合せをして、宿題を減らしてもらうのも良い方法だと思います。習い事をしばらくの間お休みすることも良い方法だと思います。こんなふうに、現実的に活動量を減らすことは負担軽減のひとつの方法です。

 

 その上で、いつもよりもリラックスしてのんびり過ごすようにすることが大切です。幼児の頃に好きだった遊びを一緒にやったり、昔よく読んであげた絵本を読んであげたりすることは非常に良い方法です。たくさん触れあってスキンシップを多くすることも良い方法だと思います。 

 

小学校2年生への進級は環境の変化が大きい

 

 小学校1年生の時には通えていたのに、2年生になって学校に行きづらくなるのは不思議に思う保護者の方も多いかもしれません。実は、2年生になるときの環境の変化は非常に大きいのです。1年生は全員が初めての学校ですので、担任の先生も子どもたちのペースに合わせて少しずつ学校に適応できるように工夫して関わっています。そして、子どもたちは1年間で学校にも慣れてきます。

 

 しかし、2年生になって、クラスのメンバーが変わったり、担任の先生が代わったり、意外と大きな変化があります。学習や生活のルールやパターンが細かく変化することは極めて多いと思います。子どもにとっては1年生の生活と2年生の生活は、意外と大きく変化しているのです。そのため、しっかりした子どもやキチンとやろうと思う子どもは、この変化に戸惑ったりストレスを感じたりするように思います。 

  

不登校・登校しぶりにつながる心理的な負担を知る

 

 負担を軽減することができた段階で、もし可能であれば、お子様から何が心理的な負担になっているのかについて聞くことができたら良いと思います。ただ、「どうして学校に行きたくないの?」と聞いても、なかなかお子様は答えられないと思います。「どうして~?」という質問は、答えるのが非常に難しい質問だからです。

 

 そこで、「どんな時に、辛い気持ちになるの?」「どんな時が、一番、イヤだなぁっていう感じになるの?」などと、「どんな時に?」という言葉を使って聞いてみることをお勧めします。どんな時に辛くなるのかが分かれば、その時に何が起きているのかを聞いてみてください。その時に起きている事に負担を感じている可能性が高いと考えられます。お子様が負担を感じている物事が具体的に分かれば、それに対処することもできるかもしれません。

 

この記事の執筆

半田一郎(公認心理師、臨床心理士、学校心理士スーパーバイザー)

 

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