2018年7月10日より、月1回のペースでメールマガジンを発行しております。
開始から半年以上が経過しましたので、バックナンバーを毎月1号ずつ公開していこうと思います。
今回は、8月10日に発行した第1号の内容です。
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◆ 子育てカウンセリング・リソースポート ◆
☆☆☆ 子どもが育つ、自分が育つ ☆☆☆
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第2回 ちいさな良い行動にプラスの反応を返す
メールマガジンを読んでくださっている皆様
メールを開封してくださってありがとうございます。
子育てカウンセリング・リソースポートの半田一郎です。
酷暑や大雨、それから台風と本当に今年の夏の天候には振り回されています。
自然の前には、人間は無力だなぁと思わされる日々です。
地球環境を守ることが本当に大切で、人間の幸せに直接つながっていることをあらためて感じます。
ところで、私は、カウンセリングというのは、「内なる自然」を大切にする営みだと思っています。
本来、私たち自身も自然の一部です。
現代文明は、自然と対立する面が大きくなってしまっていますが、
私たちの内面には、いつも自然が生きていると思います。
自分の内面に目を向けて、内面の動きを大切にすることも、
どこかで地球環境を守ることにつながってくるのではないかと、想像しています。
今回は「ちいさな良い行動にプラスの反応を返す」についてお話しします。
子どもは毎日成長していきます。
「ちいさな良い行動」が積み重なっていくことこそ、しっかりとした成長だと思います。
それが、「ちいさな良い変化」につながり、子どもの成長につながるのです。
ちいさな良い行動とは
例えば、宿題をすることを例に考えます。
「ちいさな良い行動」とは、「自分で宿題を仕上げる」ではありません。
「宿題のことを思い出す」、「宿題のドリルとノートをランドセルから出す」、
「机の前に座る」、「ノートに書き始める」、「書き続ける」
といったこと1つ1つ、ちょっとした行動が、「ちいさな良い行動」です。
プラスの反応を返す理由
全く話は変わりますが、皆様は、パソコンをお使いになると思います。
すこし、想像をしてほしいのですが、パソコンのマウスのボタンを押すことを click(クリック)と言います。
マウスをクリックした時に、“カチっ”と手応え感がありますね。
その手応え感は、スッキリするというか、ちょっとした気持ちよい感覚だと思います。
もしその手応え感がなかったとしたら、どんな感じでしょうか?
ボタンを押したのか、押してないのか実感ができないので、すごくモヤモヤした不快な感じになるでしょう。
さらには、イライラしたり腹が立ってきたりする可能性もあります。
そんなマウスは使いたくないから、
しばらくパソコンも使わないというふうになる場合もあると思います。
こんなふうに、人間は何かちょっとした行動をするときには、手応え感を必要としているのです。
反対に、手応え感がない場合には、その行動を始めることや続けることがかなり大変なのです。
こんなちょっとしたことも、上に書いた「内なる自然」の一部だと思います。
お子様の「ちいさな良い行動」の場合も全く同じです。
その行動を続けたり、繰り返したりするためには、何か手応え感が必要なのです。
でも、お子様の「ちいさな良い行動」はマウスのクリックとは違って、必ず手応え感につながるわけではありません。
例えば、“宿題を思い出した”ときに、ちょっとした気持ちよい感覚の手応え感が生じるでしょうか?
ほとんどの場合、そうではありません。何の手応え感も全く生じないか、
「あーあ」とか、ちょっとした不快感が生じることがほとんどだと思います。
そうすると、“宿題を思い出す”ということは、なかなか生じなくなってきます。
だからこそ、保護者様が気をつけて、「ちいさな良い行動」を発見し、
それにプラスの反応を返してあげることが大切なのです。
マウスのクリックと同じで、「ちいさな良い行動」には大げさな反応は不必要です。
小さく「あ、そうだね」とか「なるほど」とか「さすが」とかちょっとしたプラスの言葉かけが良いと思います。
また、「ちいさな良い行動」を言葉で言ってあげるのは非常に良い方法です。
「宿題思い出したんだね」とか「ドリルとノートを机に出したね」などとさらっと一言、言うだけです。
その言葉に反応して、次の「ちいさな良い行動」が起きたら、またちょっとしたプラスの言葉かけをするわけです。
ちょっとだけでも、次の「ちいさな良い行動」につながれば、それで最高ですね。
少しずつ、そのつながりが広がっていけば良いのです。
お子様の「ちいさな良い行動」と保護者様の工夫がつながっていくことが、一番大切なのです。
「ちいさな良い行動」にプラスの反応を返すことが、その第一歩です。
最後に
今回書かせていただいた内容は、とてもちいさなことだと思います。
でも、ちいさなことだから、ちょっとして時や、ふと思い出したときに実行しやすいのです。
準備も何も必要ありません。ふと思い出したときにやってみてください。
思い出すことさえできたら、使ってみることができるのです。
ぜひ、ちょっと試してみていただきたいなぁと思っています。
もし、よろしければ、「こんなふうにしたら、こんなふうに変わった」
などというエピソードを教えてくださると大変うれしいです。
逆に「こんなふうにしたけど、全然変わらない」というエピソードもありがたいです。
個別の内容にお答えすることはできませんが、
メールマガジンの中で取り上げさせていただくこともあるかもしれません。
メールマガジンを受けてくださっている皆様専用のメールフォームを設けてありますので、
そちらからお気軽にお寄せください。