ほんの森出版から発行されている月刊学校教育相談の2017年11月号に、「反応の得られる領域でわかりやすい働きかけを」という文章が掲載されました。
これは、「私の10秒・30秒・3分カウンセリング」という11月号の第2特集の中の1つとして掲載されています。
「廊下は走らない」と否定形で伝えるよりも、「廊下は歩こう」と肯定形で伝える方が良いと言われていますが、それは、その方がわかりやすいからです。わかりやすい働きをすることは、短時間でのカウンセリングで重要なポイントになります。
一般に子どもに指示をしたり指導したりするときには、わざとわかりにくく伝えたりすることはないと思います。大人はごく普通にわかりやすく伝えたつもりでも、子どもにとっては、わかりにくいことがあります。その場合、大人は子どもに伝わっていないとは気づかないので、子どもが怠けているとか、バカにしているとか、色々と悪い想像をしてしまいがちです。そうなってしまうと、大人と子どもの関係性が崩れてしまって、お互いに辛い気持ちを抱えながら時間が過ぎていくことになります。大人と子どもの両方にとって、悲しいことだと思います。
子どもが大人の指示に従わないときには、まず、最初に伝わっていないという可能性を考えて、わかりやすく伝える工夫をすることを考えるのが必要だと思います。そんなことを書いたのがこの原稿です。